第170回・記者クラブ楽屋裏座談会

第170回・記者クラブ楽屋裏座談会

A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB


テレビを点けると、朝から晩までゴーン被告と500ドットコム、そして米国vsイラン紛争ばかり。いずれの事件も確かにセンセーショナルかつ重大な事件であり、必死になる気持ちは分かるが、悲しいかな、報道される内容は、どのチャンネルも似たり寄ったり。何故か。情報源が同じだからである。ニュースなるもの、ネタ元は同じでも、別の角度から俯瞰、深く切り込めば、ひと味違う内容になるはずなのだが、そういった工夫は皆無。唯々、みんなで渡れば怖くない式の金太郎飴スタイルである。

――在京某局のチーフプロデュ―サー・K氏いわく。「信じられないでしょうが、他局(特にNHK)と違った内容を報道すると、上からイエロー・カードどころか左遷ですよ。僕が取材現場に出ていた頃は、もっと報道機関としての矜持が残っていたのですが、今は独自取材なんか夢のまた夢。とにもかくにも権力機構の広報機関に徹するのが“出来るTVマン”なんですから。

――スクープ?そんなことをしたらカードの色が赤くなっちゃいますよ(笑)。鶏舎の中のニワトリみたいなものですよ。ゴーン事件だって、ひたすら検察当局からリークされるネタを寸分違わず報道するのが我々の仕事です。要するに頭を使わなくていいのですから、コネ入社のボンクラ坊ちゃん、お嬢ちゃんで十分。表沙汰にはなりませんが、風紀の乱れだけは外務省と互角かもしれません(笑)。

まあ良いところといえば、給料が少々高いことぐらいでしょうが、それも今のうちかもしれませんよ。だって売上の半分近くを、その昔、国から安く払い下げられた不動産の賃貸で稼いでいるんですから、いわば『放送もしている不動産屋』ですよ。転職できるのだったら、明日にもしたいですよ。なのに、こんな実態も知らずに就職希望者が殺到するんですからねえ(苦笑)」

――今や電通が「スポーツ専門興行会社」になりつつあるように、TV局が「娯楽+災害中継専門局」になる日は近い?


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「ゴーン被告が逃亡先のレバノンで記者会見を開きました。クーデターに加担した日本政府高官の名前も開陳する?と期待されていたのですが、蓋を開けてみたら、真新しい事実はほとんどなく我が国の司法制度に対する恨み節に終始。正直、がっかりしました」

「中身はBさんの言う通りだが、いい悪いは別にして、2時間半にわたって独演会が出来るファイターぶりは大したもの。日本の経営トップで、あれだけ演説できる人物はいないだろう」

「妙なところに感心するんですね(笑)」

「だって、恨み節以外に評価すべき点はないんだもの(笑)」

「会見に参加できた我が国のメディアは、朝日新聞、小学館、そして意外にもテレビ東京の3社のみでいしゃが、 “皆様のNHK”は抽選に洩れたのかしらん(笑)」

©「会見で逃亡の理由について『迫害から逃れた』と力説していたが、ゴーン被告が逃亡した際に代理人の高野隆弁護士が発した次の言葉――『残念ながら、この国では刑事被告人にとって公正な裁判など期待することはできない。裁判官は独立した司法官ではない。官僚組織の一部だ。日本のメディアは検察庁の広報機関に過ぎない。しかし、多くの日本人はそのことに気がついていない。あなたもそうだ。20年間日本の巨大企業の経営者として働いていながら、日本の司法の実態について何も知らなかったでしょ』――は、今回の事件だけでなく日本のすべての裁判に共通するものであり、傾聴に値する意見だと思うな」

「レバノンは2%の富裕層が、国の富の半分近くを保有する歪な国家です。そうした実情を理解せず、日本のメディアがヤメ検を動員。いくら『ゴーンは怪しからん』と批判したところで裁判は事実上“終了” 。慌ててゴーン夫人の逮捕状を取ったところで、引かれ者の小唄。夫婦ふたりをお尋ね者にしたというパフォーマンスにすぎないと思うのですが…」

「今回の事件は、社内で解決すべき問題に国家が介入したことで国際的な問題に発展したわけだが、司法制度云々はともかく、日産にとっては、レバノンでゲリラ的にコメントするゴーン被告は、まさに野に放ったオオカミ。本業にも悪影響を及ぼすと思うぞ」

©「話はガラリと変わって、先日、弁護士グループの新年会の席で、『サラ金やカード会社の中で、多重債務者に対する“追い込み”がシビアなのはどこか?』という話題になったのだが、どこだと思う?」

「う〜ん。どのサラ金もお行儀が良くなってるからなあ?」

©「ジャーン!――ワースト1位はM社で、2位がRカード、3位がL社だ」

「エッ、3社とも人気タレントを起用したテレビCMをバンバン流しているところじゃないですか!」

「しかも、M社とL社は銀行系ですよ」

「低金利の時代だけに、サラ金部門は高収益の源とはいえ、銀行までが悪徳マチ金になっちゃあ、この世は闇だな(嘆)」

「皆さんも借りるはイージー、回収はハードだということを覚悟して計画的に借りてくださいよ(笑)」

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令和2年は、年初から波乱続き。今後、どんな厄災が降りかかるのか。ボーッとしてたらチコちゃんに叱られる1年になりそうです。


第169回・記者クラブ楽屋裏座談会

第169回・記者クラブ楽屋裏座談会

A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB

 

あっぱれミスター・ゴーン!と言えば不謹慎か!――旧臘晦日、保釈中のカルロス・ゴーン被告が、まさかまさかの国外脱出。自由と引き換えに捨てた保釈金15億円をもったいないと思うのは下級国民だけか。「まんまと逃げられ、さあ大変!」――まさに「地獄の沙汰」ならぬ「逃亡の沙汰」もカネ次第。除夜の鐘を聞きながら年越し蕎麦をと寛いでいた司法関係者は青天の霹靂。なかでもメンツ丸潰れの検察幹部は切歯扼腕、「だから保釈に反対したのに…」と地団太踏んでも後の祭り。レバノンといえば泣く子も黙るコスモポリタン国家。極東の島国育ちとはオツムの構造は真反対。あまりの失態に「日本の司法が舐められた」と唾を飛ばしたところで、モリカケ事件を引き合いに出すまでもなく、我が国の司法はとっくの昔にグダグダ。忖度が大手を振って歩くデタラメ司法なんぞを当てにすると身の破滅と見切ったミスター・ゴーンのレバノン行きは、コスモポリタンの面目躍如。巷間、伝えられるところによると楽器ケースに身を潜めてプライベート・ジェット機で彼の国へ飛び立ったとか。さながら「スパイ大作戦」もどきの脱出には感嘆させられるが、保釈逃亡といえば思い出すのは“海峡に立つ男”。片やジェット機、片や船の違いはあれども両氏に共通するのは「潤沢な資金」もさることながら、「権力がナンボのもんじゃい」とする「反骨度胸」あっての怪挙には心中密かに拍手を送っている天邪鬼たちも少なくないのではあるまいか。
 
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「みなさん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
 
一同 「右に倣え!」
 
「空気を読んで右に倣えと言ったものの、約800万人の団塊の世代が2025年に一斉に75歳以上の後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上の超高齢社会に突入。それに伴い認知症の人が2015年から25年までの10年間で525万人から730万人に激増――難問山積の令和の時代は、正直なところ、めでたいとは言い難いな」
 
「御意!――令和2年は、天下分け目の波乱の年だということを肝に銘じ、謙虚かつ大胆な座談会にしなければいけません。――早速ですが、『500ドットコムから国会議員5人に“賄賂”』――全国紙元旦号の一面トップ記事競争は、朝日新聞のぶっち切りでした」
 
「ほとんどの新聞が、ゴーン被告の日本脱出を報じていた中、朝日だけがクリーンヒット。何だかんだ言われても、やはり特捜事件にかけてはさすがですね」
 
「参った、参った。元旦からお年玉の替わりに大目玉だよ(苦笑)――御用紙の一角を占めているにもかかわらず、朝日の後塵を拝するとは情けないよなあ(;´д`)」
 
「いつも調査報道、調査報道と念仏のように言ってるくせに、パソコンの前でネット・サーフィンに興じていちゃあダメですよ(笑)」
 
「ウチなんか、今や娯楽番組専門局。ハナから報道機関にカウントされていないから気は楽だが(笑)、曲がりなりにもジャーナリストを標榜している以上、やはり忸怩たる思いがするなあ」
 
「ところで、500ドットコム事件はどこまで拡がるのでしょうか。入り口は外為法違反事件と地味でしたが、五月雨的なリークの終着点には、途轍もないビッグな結末が待っているような気がしてなりません」
 
「当初は秋元司ばかりに注目が集まっていたが、その後の報道で500ドットコムからカネを貰っていたのは、自民党の岩屋毅前防衛相(大分)、宮崎政久法務政務官(比例九州)、中村裕之元文部科学政務官(北海道)、船橋利実氏(比例北海道)と日本維新の会の下地幹郎元郵政民営化担当相(比例九州)の5人。まとめて立件されるかどうかは分からないが、100万円欲しさに怪しいカネに手を出すとは、脳みそのネジが緩んでいるとしか言いようがないな」
 
「もっとも岩谷前防衛相をはじめ、名前の挙がったセンセーたちは口を揃えて贈収賄疑惑を否定していますが、政治資金規正法違反はどうなんですかね」
 
「司法担当記者からキーマンは紺野昌彦と聞いていたのですが、カンナ屑みたいに口を割っちゃあダメですよね」

「逮捕リストに載っていた元政策秘書の豊島晃弘が逮捕されていませんが、司法取引でもしたのでしょうか?」

「彼が逮捕者から抜けているのは確かにおかしいわな」
 
「しかし、先ほどの6人の国会議員だけで事件は終結するんですかね?」

「すべては検察次第だが、辺野古埋め立てに使用されている岩石利権や地元の大手土建・D建設絡みのハコ物工事疑惑など沖縄には事件になるネタがゴロゴロしているからなあ。検察が、その気になれば、まだまだ拡がるかもな」

「折しも、ゴーン被告に逃げられてメンツ丸潰れの検察だけに、汚名挽回とばかりに気合を入れればの話だが…」

「現政権になってからの検察の忖度ぶりを見る限り、甘い期待は禁物のような気がしないでもありません」

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桜を観る会疑惑に続いて、年末には500ドットコム事件、そしてゴーン海外逃避事件。令和2年は賑やかな年になりそうな気配です。
――本年もよろしくお願いします。

第168回・記者クラブ楽屋裏座談会

第168回・記者クラブ楽屋裏座談会

A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB


久々の眞紀子節が炸裂!――「政治は税金を使って国民のため、国家のため、世界のために死ぬ気になってやるんです。その辺のバカ息子、バカ娘がなるから、こんなことになっている」――角栄元首相の故郷・新潟県西山町で開催された生誕100周年記念式典で田中眞紀子女史が、現在の政治を痛烈に批判。さらに鉾先は安倍首相に向けられ「安倍夫妻は国民の前でうそ発見器を置いて発言をすべきです。自殺者まで出て犠牲者だらけじゃないですか。こんなことになった原因は何ですか。安倍さん夫妻でしょ。いつまでモリカケ問題をやっているんだと言いますけど、こんな人たちに政治をやらせちゃ絶対いけないんです」と舌鋒鋭く一刀両断、健在ぶりを披露。2012年の衆院選で落選以来7年。事実上政界を引退、越後交通の采配を奮う現在、折からの角栄待望論の追い風もあって、女史の再登場を期待するムキもあるが、如何せん御年75。ならばと白羽の矢を立てられそうなのが長男・雄一郎氏。これまでは政治との関わりを頑なに拒んできたが、今回の式典に参加したことで、地元有権者から「志半ばで倒れた爺さんの跡を継いでくれや」の声が澎湃として巻き起こっているとあっては、次期衆院選の立候補も無きにしも非ず。手腕は未知数でもカエルの子はカエル。永田町を大挙して闊歩するボンクラ2世、3世議員よりは遥かに上質のはず。角さん没して26年。「夢よ、再び」!――是非とも立候補を決断、腐臭紛々、澱みきった永田町に新風を吹かせて欲しいと願うのは新潟県民だけではないはずです。
 
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「今年最後の座談会です。終わりよければすべて良し。ビシッと締めてください」
 
「政・官・財、表も裏も、何だかんだと事件が多すぎて…(笑)。直近では、東京地検特捜部が、久しぶりに政界に切り込んだ秋元司衆院議員だろう」
 
「入り口は外為法違反容疑ですが、巷間言われているように、本丸は中国企業が絡んだ贈収賄ですかね」
 
「タイムリミットが不逮捕特権の切れる1月19日のせいか、捜査は急ピッチですが、中国の企業ってどこですか?」
 
500ドットコムジャパンだ。当初は大手町にあったが、捜査が始まる前に六本木に移転、その後、すぐに解散。手際のよい会社潰しは、怪しいの一語に尽きるな」
 
「元公設秘書のT某、浦添市長の後援者N某、芸能プロのS某など色々名前は挙がっているが、最大のキーマンはK某だ。目下、全マスコミが必死になって追っかけているが、天に消えたか、地に潜ったか。行方不明状態だ」

「いつもは大抵のことは気易く教えてくれる自民党関係者も、今回はなぜか電話にも出ないしお手上げ。報道されている以上に、Xデーは近いような気がします」
 
「これまでもとかくの噂があったし、けもの道を歩き馴れた秋元センセイだけに防御策は完璧のはずだが、スピーディな捜査ぶりを考えると、今度ばかりは年貢の納め時かもな?」
 
「そういえば、秋元代議士も二階派。穿ち過ぎかもしれませんが、これも二階派潰しの“謀略捜査”ですかね?」
 
「その可能性もあるが、桜疑惑から目を逸らすための陽動捜査の線も考えられるんじゃないか」
 
「いずれにしろ、永田町は自分が助かるためには仲間も売る恐ろしいムラですね。――永田町絡みといえば、もう一件。かねてより着手必至と見られていた大樹総研疑惑が急浮上中。JC証券を突破口に事件化されるのでは?と専らの噂です」
 
「今頃かよ(笑)――そういえばJC証券から5000万円を借りたモナセンセーも二階派。さっきのCさんの意見が信憑性を帯びてくるな」
 
「元TBS・山口敬之記者が準強姦の民事裁判で330万円の損害賠償を命じられました」
 
「山口氏は『私が不起訴になったのは犯罪を犯していないからだ』と即刻、控訴することを言明しましたが、逮捕・起訴を免れたのも“天の声”のお蔭?なのに大上段に振りかぶって潔白を主張するなんて、往生際の悪さばかりが目立って、なんだかなあ?と思っちゃいます」
 
「潔さのなさは矜持のなさ。――罪にも色々あるが、就活を利用して泥酔した彼女をホテルに連れ込んで強姦するなんてサイテー中のサイテー。あの反省のなさでは、恥の上塗り。控訴審で賠償額が跳ね上がるかもしれんぞ」
 
「いやいや、今や“忖度病”は裁判所にも蔓延しているから、どう転ぶか分からんからなあ。真実の究明より我が身の保身を優先する“ヒラメ養殖池”では、木の葉が沈んで石が浮くのが日常茶飯。油断は出来んぞ」
 
「桜隠しといえば、またまたクスリ絡みで芸能人が2名逮捕される?という噂が週刊誌記者の間で飛び交っています」
 
「うわ〜っ!――こうもワイドショー好みの事件が続いては、1月の通常国会で野党連合軍の桜を見る会疑惑の追及が吹っ飛んでしまいかねません」
 
「落ち着かない年末年始ですが、さて、どうなることやら。――しかし質の良し悪しはどうあれ、ケッキョクはヤッキョク。権力というのはイザとなったらオールマイティだと感心させられる年の瀬だな(笑)」
 
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これにて今年最後の座談会と致します。1年間、本当にありがとうございました。どうか良い年をお迎えください。

第167回・記者クラブ楽屋裏座談会

第167回・記者クラブ楽屋裏座談会


A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB


人材派遣、警備、芸能プロ、マチ金、カジノ、風俗ーーその昔、ヤクザが生業とした口入れ屋、用心棒、興行、高利貸、売春の現在の呼び名である。呼称を変えても中身が変わるわけがなく、いずれも圧倒的に高収益の業種である。なぜ、やくざは、こうした美味しい業種を独占的に営むことができたのか。それは「暴力装置」を持っていたからである。しかし、法律によって暴力装置の存在が否定される時代になり、その後釜として台頭してきたのが、「権力機構」である。正確にいえば、権力機構の威光を後ろ盾にした関係者、すなわち、かつて権力機構で禄を食んでいたOBや時代劇に悪党として登場する「越前屋」の類いである。そこには「持ちつ持たれつの関係」が生まれるのは当たり前である。たとえば雨後の筍のように蔓延る人材派遣業の場合、当初はアルバイトの募集など臨時的な職種に限られていたが、今や政府の打ち出した「働き方改革」という耳障りの良いスローガンのもと、「人件費を削減」するために企業から正社員を駆逐するための非人情な役割を担う存在となっている。その悪辣ぶりは、かつてはピンハネという言葉の如く1割だった「紹介料」が、現在では3割、場合によっては5割近くというのだから、高橋秀樹扮する桃太郎侍が口にする「人の生き血を吸う」業種である。その代表格のP社の場合、最高幹部が政策を決定する委員会のメンバーを兼ねているのだから癒着どころか、一心同体。甘い汁を吸い過ぎて糖尿病になるのでは?と心配になってくる。また、つい昨日までは取り締まる職責にあった人物が、犯罪、特に詐欺を業とする企業に天下るケースが多いのが昨今の風潮である。いくら高給を提示されようと拒否するのが権力機構に属していた人間の「矜持」だろうが、臆面もなく天下って恥じない様は、醜悪の一語に尽きると言っても過言ではない。――斯様なモラルを失したデタラメ三昧が日常的に横行する国家の行く末は……?

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「『国会閉幕で桜は散る』と言われていたのに、隠すより顕わる、次から次に新しい“蕾”が出てきて、来年の通常国会に持ち越されてしまいました」

「特にジャパンライフ問題にスポットライトが当たったことで、さらに風圧が強くなってしまった」

「別に弁護するわけではないが、ジャパンライフと懇ろだったのは安倍首相だけでなく自民党の伝統だ。ジャパンライフの前身は、1970年代に社会問題になったジェッカーチェーンだが、当時から山口隆祥から“献金”を受けてきたのは福田赳夫中曽根康弘森喜朗安倍晋太郎石原慎太郎平沼赳夫亀井静香山口敏夫……そして現在でも加藤勝信、下村博文など政界のお歴々の他、下稲葉耕吉(元警視総監)、相川孝(元京都府警本部長)、三浦甲子二(元テレビ朝日専務)、橘優(元朝日新聞政治部記者)など官界、マスコミと多士済々。山口社長のカネ配りのきめ細やかさは“名人”と言ってもいいくらいだ」

「山口が逮捕されることもなく人生のほとんどをインチキマルチ商法1本で歩んで来れたのも、要所要所に50年近くカネをばら撒いてきた“お蔭”なんですね」

「ところで、当欄でも再三、取り上げてきた秋元司元環境副大臣の元秘書宅に東京地検特捜部が家宅捜索をかけました。てっきり保育園への補助金詐欺で逮捕された塩田大介みと思いきや、なんと容疑は外為法違反。本丸突撃にための別件なんですかね?」

「北海道でもガさ入れしたようですし、天下の特捜部が年末のクソ忙しい時に外為法違反如きで動かないでしょう。やっぱり狙いは補助金詐欺だと思いますよ」

「秋元は、このところ河井夫婦菅原一秀と×印続きの二階派だろ。官邸の“牽制球”という可能性もあるんじゃないか?」

「秋元の元親方は、積水ハウス地面師事件にも関係した小林興起元衆院議員だ。秘書時代にタイトロープを渡る親方の背中を見ながら危ないカネの見分け方を習得しているはずだから、そう易々と尻尾を出すようなドジを踏んでいるとは思えないが、上手の手から水が漏れるということもあるからなあ」

「塩田といえば、例の麻布迎賓館をめぐって“登記の魔術師”と裁判沙汰になっています」

「久しぶりですね、魔術師の名前を聞くのは」

「競売になっていた迎賓館を魔術師が妻の名で落札したにもかかわらず、不動産登録税や固定資産税を払うのが嫌で、そのままにしておいたところを塩田が第三者に転売したことで裁判になっています」

「どっちもどっち。ハブとマングースみたいなもんだ。好きにやってください(笑)」

「そういえば、ここにきて新橋白骨事件の関係者を捜査2課が事情聴取しているそうです」

「中心人物の松田某は既に死亡しているし、今頃になって大平某や仲田某に泥を吐かせようとしたところで、どいつもこいつも古狸。成果は上がるのか、疑問だな」

「どうでもいい話ですが、積水ハウス事件で逮捕された土井淑夫カミンスカス操に拘置所で面会した人物によれば、ふたりとも激ヤセで別人みたいになっているそうですよ」

「根性の座ってないアイツらのことだ、少しでも量刑が少なくなるように共犯の内田マイクに罪を被せるような証言をしているんじゃないか(笑)」

「内田マイクは海千山千のスーパー詐欺師。法廷での体躱しにかけては彼ら2人より一枚も二枚も上。公判で無罪を主張したように、易々とお裁きを受けるはずもなく、これからが白熱の💩投げ合戦だ(笑)」

「また、数多の事件屋、詐欺師など魑魅魍魎が跋扈、本紙で何度も書いた千本桜リゾートゴルフ倶楽部を国税当局が査察中とのことですが、この件についてはまたの機会に…」

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2019年も余すところ2週間となりました。終わりよければすべて良し。恙なく新年を迎えられるようご自愛ください。

第166回・記者クラブ楽屋裏座談会

第166回・記者クラブ楽屋裏座談会


A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB


朝日新聞が45歳以上のデスクや地方支局長などの大量リストラを発表、退職金は6000万円」――全国紙、地方紙ともに年を追うごとに大幅な部数を減らしている新聞業界だが、ついに“天下の朝日”までがリストラ策を発表、取材どころではないテンヤワンヤの大騒ぎになっている。

もはやブロック紙と呼ぶのがふさわしいS新聞やM新聞の記者たちからは、「6000万も出るなんて!」と羨望の声が出ているが、高給で知られるY新聞やK通信の記者たちは「明日は我が身か」と気もそぞろ。

今回の報道を受けて、長年にわたって朝日新聞を購読してきた読者のひとりは、「最近は特に、木鐸としての使命を放棄、読み応えのある記事が載っていないのだから部数が減るのは当たり前。今回のリストラ策は高すぎる給料にあぐらをかいてきたトガメだが、貧すれば鈍する。紙面の劣化に拍車がかかるんじゃないかな」と語るが、こうした読者の新聞離れについて、現場の記者たちはどう答えるか。

「最近の新聞が面白くないのは認めます。役員たちは部数減をスマホやPCのせいにしていますが、要は中味です。毎日、毎日、時の政権に忖度しっ放しの記事ばっかりの新聞なんか、作り手の我々だって読みたいと思いませんよ。役員たちは読みたい新聞にする努力を怠ってきたことを反省せず、今頃になって『打倒、ネット!』などと3周遅れの御託を並べています。一度、落ちるところまで落ちて出直さなければ、このまま沈没でしょうね」――以て瞑すべしである


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「厚生労働省の発表によれば、2019年の出生者数が、1899年の統計開始以来、86万人と過去最少になったそうです」

「国土の面積と人口が国力の源泉だ。その人口が減少するのは、天下の一大事なのに多くの国民の受け止め方は他人事。日本沈没の日は、案外早いかもしれないな」

「人間も動物ですから、日本は個体を増やす国ではないということを本能的に知っているのかもしれませんね」

「失業率は下がったとはいえ、契約社員やアルバイトばかり。運よく正社員になれたとしても終身雇用は崩壊一途。自分のことで精いっぱいで、将来の人生デザインを描くなんて無理の2乗。こんな有様じゃあ結婚もできないし、子どもが少なくなるのも当然だ。――こんな日本に誰がしたといえば、やはり政治家ひとりひとりが、日本をどういう国にするのかという大局観を持たなければいけないのだが、当の政治家が、『今だけ、カネだけ、自分だけ』なんだから、日本沈没もやむをえないだろうな」

「我々が石蓋を担ぐ時には、冗談ではなく、現在と似ても似つかぬ日本になっているかもしれませんね」

「厚労省が、団塊の世代が75歳以上になり始める22年以降の医療費の増加に備えて、受診時の窓口負担を『原則1割』から『原則2割』に引き上げる意向だそうです」

「この引き上げで減らせる医療給付費は8000億円だが、もしそうなると75歳以上の老人は収入が減るのに負担だけが増加して、生活を圧迫することになるな」

「窓口負担を含めた2018年度の医療費は43兆円。そのうち16兆円が75歳以上の医療費で占められており、ひとりあたり年間で90万円だ。この16兆円のうち15%は、保険料と窓口負担で、残りの85%を公費と現役世代の保険料で賄っているんだから、1割引き上げも仕方ないといえば、仕方ないわな」

「身も蓋もない言い方ですが、政府の本音は『生産性が小さく、カネ喰い虫の年寄りは、徒に長生きせず、とっとと死んでくれ』ということでしょ」

「口ではお年寄りを大切にしようと言いながら、やってることは国家ぐるみの“老人虐待”。年金だって、100年安心とラッパを吹くが、今の40代未満の人たちはどうなることやら。さっきCさんが言ったように、お先真っ暗の状態で子どもを産めというのも矛盾した話です」

「悲観的な話ばかりです。何か前向きな話題はありませんか?」

「なし!――嘘つきばかりが大手を振って歩く日本に明るい話なんかあるはずないじゃないか!www」

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始終、鬱病になりそうな話題ばかり。これ以上、続けていると本当に鬱になりそうなので、本日はこの辺りでお開きにしたいと思います。次回は歳の終わりにふさわしい明るい話題をお願いします。


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