第170回・記者クラブ楽屋裏座談会

第170回・記者クラブ楽屋裏座談会

A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB


テレビを点けると、朝から晩までゴーン被告と500ドットコム、そして米国vsイラン紛争ばかり。いずれの事件も確かにセンセーショナルかつ重大な事件であり、必死になる気持ちは分かるが、悲しいかな、報道される内容は、どのチャンネルも似たり寄ったり。何故か。情報源が同じだからである。ニュースなるもの、ネタ元は同じでも、別の角度から俯瞰、深く切り込めば、ひと味違う内容になるはずなのだが、そういった工夫は皆無。唯々、みんなで渡れば怖くない式の金太郎飴スタイルである。

――在京某局のチーフプロデュ―サー・K氏いわく。「信じられないでしょうが、他局(特にNHK)と違った内容を報道すると、上からイエロー・カードどころか左遷ですよ。僕が取材現場に出ていた頃は、もっと報道機関としての矜持が残っていたのですが、今は独自取材なんか夢のまた夢。とにもかくにも権力機構の広報機関に徹するのが“出来るTVマン”なんですから。

――スクープ?そんなことをしたらカードの色が赤くなっちゃいますよ(笑)。鶏舎の中のニワトリみたいなものですよ。ゴーン事件だって、ひたすら検察当局からリークされるネタを寸分違わず報道するのが我々の仕事です。要するに頭を使わなくていいのですから、コネ入社のボンクラ坊ちゃん、お嬢ちゃんで十分。表沙汰にはなりませんが、風紀の乱れだけは外務省と互角かもしれません(笑)。

まあ良いところといえば、給料が少々高いことぐらいでしょうが、それも今のうちかもしれませんよ。だって売上の半分近くを、その昔、国から安く払い下げられた不動産の賃貸で稼いでいるんですから、いわば『放送もしている不動産屋』ですよ。転職できるのだったら、明日にもしたいですよ。なのに、こんな実態も知らずに就職希望者が殺到するんですからねえ(苦笑)」

――今や電通が「スポーツ専門興行会社」になりつつあるように、TV局が「娯楽+災害中継専門局」になる日は近い?


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「ゴーン被告が逃亡先のレバノンで記者会見を開きました。クーデターに加担した日本政府高官の名前も開陳する?と期待されていたのですが、蓋を開けてみたら、真新しい事実はほとんどなく我が国の司法制度に対する恨み節に終始。正直、がっかりしました」

「中身はBさんの言う通りだが、いい悪いは別にして、2時間半にわたって独演会が出来るファイターぶりは大したもの。日本の経営トップで、あれだけ演説できる人物はいないだろう」

「妙なところに感心するんですね(笑)」

「だって、恨み節以外に評価すべき点はないんだもの(笑)」

「会見に参加できた我が国のメディアは、朝日新聞、小学館、そして意外にもテレビ東京の3社のみでいしゃが、 “皆様のNHK”は抽選に洩れたのかしらん(笑)」

©「会見で逃亡の理由について『迫害から逃れた』と力説していたが、ゴーン被告が逃亡した際に代理人の高野隆弁護士が発した次の言葉――『残念ながら、この国では刑事被告人にとって公正な裁判など期待することはできない。裁判官は独立した司法官ではない。官僚組織の一部だ。日本のメディアは検察庁の広報機関に過ぎない。しかし、多くの日本人はそのことに気がついていない。あなたもそうだ。20年間日本の巨大企業の経営者として働いていながら、日本の司法の実態について何も知らなかったでしょ』――は、今回の事件だけでなく日本のすべての裁判に共通するものであり、傾聴に値する意見だと思うな」

「レバノンは2%の富裕層が、国の富の半分近くを保有する歪な国家です。そうした実情を理解せず、日本のメディアがヤメ検を動員。いくら『ゴーンは怪しからん』と批判したところで裁判は事実上“終了” 。慌ててゴーン夫人の逮捕状を取ったところで、引かれ者の小唄。夫婦ふたりをお尋ね者にしたというパフォーマンスにすぎないと思うのですが…」

「今回の事件は、社内で解決すべき問題に国家が介入したことで国際的な問題に発展したわけだが、司法制度云々はともかく、日産にとっては、レバノンでゲリラ的にコメントするゴーン被告は、まさに野に放ったオオカミ。本業にも悪影響を及ぼすと思うぞ」

©「話はガラリと変わって、先日、弁護士グループの新年会の席で、『サラ金やカード会社の中で、多重債務者に対する“追い込み”がシビアなのはどこか?』という話題になったのだが、どこだと思う?」

「う〜ん。どのサラ金もお行儀が良くなってるからなあ?」

©「ジャーン!――ワースト1位はM社で、2位がRカード、3位がL社だ」

「エッ、3社とも人気タレントを起用したテレビCMをバンバン流しているところじゃないですか!」

「しかも、M社とL社は銀行系ですよ」

「低金利の時代だけに、サラ金部門は高収益の源とはいえ、銀行までが悪徳マチ金になっちゃあ、この世は闇だな(嘆)」

「皆さんも借りるはイージー、回収はハードだということを覚悟して計画的に借りてくださいよ(笑)」

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令和2年は、年初から波乱続き。今後、どんな厄災が降りかかるのか。ボーッとしてたらチコちゃんに叱られる1年になりそうです。


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  • 2020.02.17 Monday
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