第172回・記者クラブ楽屋裏座談会

第172回・記者クラブ楽屋裏座談会

A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者
E:風俗誌記者 W:証券会社OB


【コラム・天風録】男らしくなさい(中国新聞2019/11/10)

広島県議会の語り草に「男らしく」発言というのがある。2006年3月の予算特別委員会。その時のやりとりが議事録に見える。質問に立った1年生県議が「知事、男らしくなさいよ」と勝ち気に責め立てている

▲当時、4期目の知事は政治資金パーティーの収入を少なく申告したかどで後援会の幹部が逮捕されていた。「公判中なので…」と濁す答弁に食い下がった末の発言だった。 「私なら辞職をしています」と駄目押しまで

▲そんな武勇伝を持つ元県議、自民党の河井案里参院議員の身辺が公選法に絡む疑惑の数々できな臭い。非難の矛先がブーメランとなって返ってきたようだ。攻守所を変えた途端、雲隠れの術とはあれれ、見苦しいではありませんか

▲とはいえ党の総裁に仰ぐ安倍晋三首相にして頬かむりの術である。河井議員の夫である法相など、辞職に追い込まれた閣僚2人の任命責任は、痛感するだけらしい。責任を取るという頭が、もはやないのかもしれない

▲「男らしく」に「女らしく」。鋳型にはめ込むような、そうした押し付けは偏見や嫌がらせのもとになりかねない。ただ、「人間らしく」と諭せる人が政界にいるかどうかは別の問題である。

長い引用になったが、渦中の河井案里参院議員の卑怯未練な態度に喝を入れた地元新聞のコラムである。勘どころをピシャリと押さえた洗練された痛快な名文である。さすがは天風氏。末文で「男らしく、女らしくを偏見や嫌がらせのもとになりかねない」として「人間らしく」という言葉で締めたところは、同氏の教養の高さを物語るものであろう。物書きの末席を汚す者として、見習わなければいけないと思う次第である。

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「天風氏の洗練されたコラムの後に座談会だなんて、おこがましい限りであるが、蟹は甲羅に合わせて穴を掘る。我々は我々なりに刻苦奮励したいと思います(キリッ)」

「いつもは言いたい放題のBさんにそんなに固くなられては、やりにくいぞ。普段通りの進行でお願いしますよ(笑)」

「河井夫妻の名前が出たついでに、もうひとりの雲隠れ議員・菅原一秀前通産相もようやく顔を出しましたが、肝腎な事には触れずじまい。折を見て説明するとそそくさと体を躱したそうです」

「情けないの一語。恥も外聞もかなぐり捨てて議員の座に恋々としがみつくなんて、議員以前の問題です」

「それはともかく、3人とも体調不良を理由にした雲隠れ、ほとぼりが冷めた頃を見計らって、のこのこ出て来て言い訳を繰り返すふてぶてしい態度に怒り心頭なのは分かりますが、なぜサンドバッグ状態にされながら辞任しないのでしょうか?」

「おそらく多くの国民は議員特権を奪われたくないし、罪を認めたくないから悪あがきをしているように見えるだろうが、後先を考えなければいけないのが政治の世界だ」

「針の筵に座らされてグチグチ言われる屈辱を味わうぐらいなら、さっさと辞めればいいと思いますが…」

「仮に起訴されれば辞職は避けられないが、そうなると問題になるのが補欠選挙だ。それも野党に議席が行く可能性がある単独の補欠選挙はどうしても回避したいのが本音だ」

「案里議員の場合は、落選した岸田派の溝手顕正氏が当選するから自民党にすれば議席は減らないのでは?」

「そんな単純な話ではなく、それでは案里女史をゴリ押しした菅官房長官の責任が問われることになるし、さらに3月15日以前に辞任すると4月下旬の統一地方選と重なって、もし大敗でもすれば安倍政権そのものが崩壊だ」

「辞任はするけど、3月16日以降に延ばすということですか?」

「そうなると計算では補選は10月25日になるのだが、さすがにそこまで引き摺るのには無理がある。となると考えられるのは、都知事選とのダブルという可能性も考えられなくはないが、おそらくは東京オリンピック直後の解散という心機一転作戦が順当な線だろう」

「なるほど。辞任するのは3月16日以降という段取りがベストなんですね」

「とすると検察が起訴、不起訴の判断を出すのも3月16日以降。権力というのはあれこれ考えるものですね」

「しかしなあ、野党に政権担当能力があるのかというと、これまた疑問のテンコ盛り。いやはや、ポスト安倍の日本は一体、どうなるんだろうな」

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今日はAさんの独演会でしたが、なるほど腑に落ちる解説にスッキリさせてもらいました。

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  • 2020.02.17 Monday
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