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- 2023.10.10 Tuesday
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第51回・記者クラブ楽屋裏座談会
A:全国紙記者 B:週刊誌記者 C:民放TV記者 D:フリー記者 E:風俗誌記者
――新年明けましておめでとうございます。新年会殺到でご多忙の折、わざわざ足をお運び戴きありがとうございます。
さて、今年の干支は「丁酉」(ひのと とり)。「丁」は「新旧勢力の衝突」を、「酉」は「甕」(かめ)の中の麹が発酵しつつあることを表しています。
つまり「丁酉の年」は、「何事もスムーズに進まないことで、地球規模で自分さえよければ良いという風潮が蔓延し、道徳や倫理を無視した利己的な行為が横行する不安定な年になりやすい」とされています。
こうした予兆は既に昨年から表れていましたが、今年は米国、ロシア、中国などの傍若無人な行動が本格化しそうな気配です。
もちろん、日本もその渦に巻き込まれるのは必至。これまでの常識では測れない事件が頻発する可能性が濃厚です。
果たして、この2017年はどんな年になるのでしょうか?Aさん以下、皆さんに簡単に抱負をお伺いしたいと思います。
A「大きな事件、事故もない穏やかな正月だったが、こんな年は政・官・財、足並み揃えて大荒れになるものだ。『他人の不幸は蜜の味』――あまり平穏だと"ヤクザ稼業"の我々はメシの食い上げだ。今年は忙しくなるぞ」
B「年末に2人目の子どもが生まれたし、このまま静かな年になればいいのにと期待しているのですが、Aさんの予想は当たるだけに嫌だなあ(笑)。」
D「敏腕記者が何を甘いことを言ってるのですか(笑)。Aさん同様、私の経験からも滑り出しが良い年に限って大きな事件が起こるものです。お誂え向きに干支も波乱を暗示しているようですし、気合いを入れて頑張りたいと思っています」
C「内外の波乱要因なんかないかのように、トランプ効果に浮かれて日経平均株価は20000円間近。世の中全体が浮かれている雰囲気だが、その株価にしても日銀の買いによる、いわば官製のインチキ相場だけに化けの皮が剥がれるのも時間の問題だ。前半はそこそこでも、後半はドスンと来るんじゃないかな」
E「『事件は時代を映す鑑』――表の世界も裏の世界も、今までの常識が通用しないデタラメすぎる事件が多発しそうな年は大歓迎。特ダネをガッチリ掴んで風俗記者を卒業したいと思っています」
A「冗談言っちゃあダメだよ(笑)。『世の中は 駕籠に乗る人 担ぐ人 そのまた草鞋を作る人』――余人をもって代えがたい"風俗誌のエース"が、そんなことを言ってはイカンよ。私で良ければ、いつでも替わってあげるよ(笑)」
C「ウチの外信部のデスクが、この前の飲み会で『今年は戦争が起きそうだ』と張り切っていたが、どうなんだろう」
B「Cさんところの外信部は失礼ですが、もっぱら物見遊山気取りの木偶の坊ばかりという評判です(笑)。小競り合いはあっても戦争までは行かないんじゃないですかね」
A「木偶の坊云々は否定しないが、米・中・露の昨年からの動きは、中東か、朝鮮半島で衝突があってもおかしくないキナ臭さだぞ」
E「地球は狭くなったし、どこで戦争が起こっても、日本だって安閑としていられません。『いつか来た道』――弱肉強食の次に待っているのは恐慌。戦争だけはご免です」
――昨年末以来、積み残しの「千本桜リゾート事件」は次回にDさんに解説して戴くことにして、分野は問いません。各人が注目している事件を教えて下さい。
A「色々あるが、政治だな。アベノミクスもデフレ克服も失敗。統計数字をいじくってごまかしているが、賃金・年金は減るのに税金は増えるばかり。弱肉強食の政策ばかりなのに、なぜか支持率は60%という奇妙な政権がいつまでももつはずがない。加えて強行採決までしたTPPもトランプの当選でパーだし、日米安保の要諦を為す普天間基地問題もグダグダ。懸案の北方領土返還、拉致問題はまったく進展なし。修復されたはずの韓国との関係も元の木阿弥。内外にこれだけの悪材料が揃えば、さすがに我慢強い国民も堪忍袋の緒が切れてもおかしくないだろう。鬱積した不満の捌け口として衆議院を解散しなくては収まらないのではないか」
――解散には大義が必要だと言われますが…。
A「大義なんか憲法改正でもハチの頭でも構わない。敢えて名付ければ『ガス抜き解散』。化けの皮が全部剥がれる前にどこかでガス抜きのための解散を考えていると思うな」
C「私も政治だが、7月に選挙を控えた都議会だ。評価は相半ばする小池都知事だが、パフォーマンスと横文字並べに卓越した彼女の乾坤一擲の勝負が吉と出るか、凶と出るか。『眩しさの背後には漆黒の闇がある』――東京が変われば地方が変わるだけに、単なる野次馬根性ではなく、日本全体の今後を占うためにも腰を入れて取材したいと考えている」
B「高尚なテーマはAさん、Cさんにお任せするとして、私は自殺者が3人も出ている『大成建設=陰山組=未来総研=豊田建設』をめぐる疑惑について、N代議士、S代議士、Y元代議士、D副社長、M元県議など震災復興工事のドサクサに紛れて甘い汁を吸った頭の"黒いネズミ"の悪行を中心に取材したいと思っています」
D「今年のテーマは、昨年に引き続き『事件屋・詐欺師・地面師撲滅』です。乞、ご期待です」
E「恥ずかしながら今年は、縄張りの(笑)『夜の世界の破廉恥紳士たち』(仮題)と、いささか場違いですが『小説・富士薬品』を出版するべく目下、集めた資料と取材メモを整理しています」
――すごいですね。出版社はどこなの?
E「『夜の〜』は内容が内容だけに未定ですが、『富士薬品』の方は当欄でお世話になっている敬天新聞社さんからと考えています」
――楽しみにしています。Eさんの作家デビューという香ばしい抱負が出たところで本日はこれにて終わりたいと思います。来週からはいつものスタイルでよろしくお願いします。